沿革

 

2014(平成26)年、祈月書院は創立の期を一にする山陰素行会(風教刷新団体)とともに、松江市で80周年記念講演会「人と社会」を開催しました。一つの組織にとって80周年というのは大きな節目です。変転極まりない社会環境の中で事業が長く続いたこと自体慶賀に値することですが、通常の組織と違って、奨学育英の仕事の性格上、祈月書院は短時日で目に見える特段の成果を期待しているわけではありません。太平洋戦後の混乱期の祈月書院の引き上げ孤児養育事業を引き継いで、1952(昭和27)年に創設された本院の分身、社会福祉法人双樹学院の名の由来、「十年の計は木を樹うるに如くはなし、百年の計は人を樹うるに如くはなし」管子)は、祈月書院の信条でもあります。


1964(昭和39)年に始まった現行の制度もすでに50年になります。祈月書院創立の精神に沿い、大学・大学院に在籍する奨学生、かつて奨学生であった社会人OBOGを中心に、社会人有識者も加わって、“視野広く考えることを楽しむ人の輪”が大きく広がってくれることを願っています。出版やシンポジウムの機能は、活動のレベルを高く保ち、開かれた組織として外部の評価を直接肌で感じ取れる機会として有用であると考えています。

 

 

1934(昭和9)年 育英塾「寺子屋」を松江市宍道湖畔の高台に建築する計画に着手(初代舎監、井川實)

 

1939(昭和14)1月 財団法人 祈月書院設立登記(命名は安岡正篤先生)

 (設立時理事:安部十二造(理事長)、稲田積造、井川實、小林寛治郎、

 同監事:櫻井三郎衛門、菅原兵治)

 

1941-1945(昭和16-20)年 太平洋戦争 

 

1946(昭和21)年 引揚げ孤児の育成に事業目的変更

 

1947(昭和22)年 日本国憲法施行

 

1948(昭和23)年 児童福祉法養護施設認可

 

1952(昭和27)年 社会福祉法人 双樹学院の設立

                        (命名:高松宮殿下/安岡正篤先生)

 

1964(昭和39)年 創立30周年記念集会(育英事業再会決議)

              寄付行為を改正し奨学金給付制度を創設

 

1969(昭和44)2月 安部十二造歿、安部明廣が理事長継承

 

1979(昭和54)年 祈月書院報創刊

 

1984(昭和59)年 創立50周年記念集会(松江)

 

1991(平成3)年 祈月書院史発刊(二玄社)

 

1999(平成10)年 祈月書院上乃木事務所新築披露集会

 

2009(平成21)年 創立75周年記念講演会(素行会と共催、松江)

 

2013(平成25)4月 公益制度改正により、特例財団法人から公益財団法人に移行

 

2014(平成26)年 創立80周年記念講演会「人と社会」を山陰素行会と共催(松江)









1984年 創立50周年記念集会(松江)